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2021.10.12

店舗DXの成功法則をサービス化 従業員も巻き込んだ価値の創造へ

小売・サービス業で店舗のDX化が叫ばれている。しかし組織全体の変革が必要なため、成功している企業は多くない。店舗DXが求められる背景や、成功の秘訣について、電通デジタルに話を聞いた。


――いま店舗に起きている変化についてお伺いできますでしょうか。
前田良樹(以下、前田):コロナ禍によって、100年に一度の生活者の価値観変化が起きています。デジタルサービスの利用経験を600人に調査したところ、オンラインショッピング96.6%、キャッシュレス決済95.2%、セルフレジ83.0%、モバイルオーダー49.0%など、利用経験が高い結果になりました注。それにより、店舗における課題にも変化が起きています。来店頻度が減ったり、滞在時間が短くなったりしたことで、生活者に合わせたデジタルトランスフォーメーション(DX)が求められているのです。
※注:電通デジタル「店舗DX調査2021」2021年8月実施

――そういった中、店舗はどのように対応すべきでしょうか。
前田:いまは感染対策から非接触の方向でデジタル活用が議論されています。店員を減らす、無人化にする、店舗を小さくするといったことです。
ですが新型コロナが収束した後のアフターコロナについても考えていかなければなりません。
口脇啓司(以下、口脇):この1年で消費者のデジタルリテラシーも上昇し、より高度な利便性を求めるようになってきています。
「説明しなくても自分のことを理解してもらいたい」という消費者の欲求には、膨大なデータを記憶・処理するデジタルに任せて、人はデジタルにはできないコミュニケーションで「心を動かす接客」を提供するといった、それぞれの強みを融合させていくことが重要になるでしょう。

――顧客体験はどのように上げていくべきでしょうか。
前田:まず、従業員体験(EX)と顧客体験(CX)が密接に連動していることを理解する必要があります。店舗では従業員からの接客によって、顧客の体験満足度、その企業の印象が決まります。
今までの店舗におけるDXは業務効率化の文脈が多かったのですが、それだけではなく、EXを向上させる視点も重要になります。働きやすい環境を整える、やりがいを生み出す、スキル向上に役立つなどの施策によってEXを高めることで、店舗の魅力が上がり、結果としてCXの向上にもつながっていきます。

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――店舗DXを推進するソシューション「OneTempo」について、詳しくお聞かせください。
口脇:「OneTempo」は体験設計からDXプラン、開発導入、伴走支援まで、DXを成功に導くプロセスを一気通貫して提供しています。オフライン・オンラインをシームレスに繋ぎOne to Oneコミュニケーションを実現するサービスです。コンセプトは「データを活用して最適なCXとEXを創出する、使う人(顧客・従業員)を中心とした店舗DX」で、全てをデジタルに置き換えるのではなく、人を中心に置きながらデジタルの最適な活用を目指しています。

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DX推進は、顧客への提供価値を中心に据えて、データ利活用や組織や人材、ビジネス変革など様々なテーマに取り組む必要があります。
DXの成功へのプロセスは、EX(従業員満足度)を高めてCX(顧客体験)を向上させて、利用されるサービスを提供することでデータで顧客の理解を深め、変化に対応するビジネスモデルへ変革すること。「OneTempo」は、これらのプロセスを実現する仕組み全体の支援を行っています。

――DXの進め方について、企業がぶつかる課題は何でしょうか。
前田:よくある課題は2つ。
ひとつは人材不足で推進する人がいないということ。現場にいたとしても意思決定層にいないため業務が正しく評価されなかったり、正しい判断が下せなかったりします。
2つ目の課題としては、個別最適になってしまうこと。顧客の購買行動は線でつながっているのに、その中から一部分だけを取り出してデジタル化を行ってしまう。
それだとツール導入が目的になり、顧客体験の中でそのツールがスムーズに活用されているのかがわかりません。
口脇: 企業のDXへの取り組みは、トップダウンでもボトムアップでもDXの目的が定義されないまま進んでいるケースが見受けられます。今までのデジタル施策の延長線上で捉え、場当たり的にソリューションを導入し上手くいかないというケースが多いです。DXとは、「データやテクノロジーを活用してビジネスモデルを変革し競合優位性を確立する」という目的に向かい経営課題として取り組む必要があります。

――電通デジタルではどのような課題解決を提供できるでしょうか。
前田:企業がDXを推進する上で前提となる課題の精査など、コンサル的な役割からトータルでサポートができます。
全体構想から実行までを一気通貫でできるので、DXをやるようにと言われたけど何からやればいいのかわからないという方がいれば、ぜひお声がけいただきたいですね。
口脇:今後、どのように店舗の新たな価値を見出していくかに課題を感じている企業様に相談いただきたいですね。業種、業態、商材によってデジタルによる解決策(提供価値)は違います。電通デジタルでは、DXの高い専門知識を有するメンバーを組織化して企業のDX推進パートナーとしてサポートいたします。

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口脇 啓司 Keishi Kuchiwaki

プラットフォーム&データ本部 / プラットフォームコンサルティング部 エグゼクティブソリューション開発コンサルタント
アパレル企業で、ECビジネス、オムニチャネル戦略やデジタルトランスフォーメーションプロジェクトなどデジタルに関する全社プロジェクトを責任者として推進。2019年7月より現職。

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前田 良樹 YoshkiI Maeda

CXトランスフォーメーション部門 CX/UXデザイン事業部 グループマネージャー
顧客体験設計のプランニングを中心としたコンサルティング業務に従事。
店頭接客ツールの開発やオペレーション改善、FC店でのマーケ戦略策定及びIT導入など、リアル店舗におけるCX(顧客体験)とEX(従業員体験)の設計プロジェクトに携わる。デジタルの力を最大限活用しながらも、顧客視点・従業員視点に立脚した体験価値の構築に強みを持つ。

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