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2021.09.27

アフターコロナにおけるソーシャルコマースの顧客体験

今後1〜2年の事業計画を策定するにあたって、現在の市況に照らして戦略を決定するのが一般的です。小売業界なら大抵の場合、何らかの形でソーシャルコマースを導入したり、ライブストリーミング機能の導入・追加投資などを検討するのではないでしょうか。

しかし、最近のeMarketerのレポートでは、ソーシャルコマースに関する事業計画の策定は慎重に進める必要があるとしています。ご存じのとおり2020年と2021年、顧客の行動が大きく変貌しました。こうした顧客の行動の変化には、定着しそうなものもあれば、現在の苦境を乗り切るための一時しのぎに過ぎないものもあります。

普段のエンターテインメントを利用することができなくなったことで、顧客の多くが現実逃避や娯楽の手段としてソーシャルメディアに向かいました。TV番組や映画制作もこの2年間の影響を受け、短尺のライブ放送形式を選択するようになりました。また外出先よりも自宅でインターネットでの視聴が予想以上に増加しました。

これらの動向から「ブランドはライブストリーミングに迅速に投資し、モバイルエクスペリエンスの重要性についても見直すべきだ」と判断するのは自然のように思えます。しかし、顧客の行動の大幅な変化について理解するには、ロックダウンと在宅勤務の増加について、より広い文脈で理解する必要があります。eMarketerのレポートによれば、ソーシャルコマースとライブストリーミングは急成長したものの、将来的にはパンデミック前よりも高い水準とはいえ、いずれは横ばいになるとしています。おそらく顧客がある程度「パンデミック以前の生活」を取り戻し、仕事や娯楽で外出するようになれば、自宅でのエンターテインメントにSNSを利用する機会は減少するためです。

このことは事業計画の策定に際し、どのような意味を持つのでしょうか? ソーシャルコマースとライブストリーミングに対する顧客の行動は落ち着くものの、当面の間継続します。しかし顧客の順応やエンゲージメントの進化のペースは早くないため、ソーシャルコマースやライブストリーミングの強化に時間をかけることができます。ブランドエクスペリエンスのあらゆるタッチポイントと同様、SNSは顧客と継続的な関係を育む手段の1つで、おそらく最も深い関係構築が可能です。従って、効果的に活用できるよう、慎重に計画を立てる価値はあります。

今後数回にわたり、アフターコロナにおけるソーシャルコマースの顧客体験に関する事例を交えて紹介していきます。

電通デジタルが行っているソーシャルコマースコンサルティングサービスの詳細は、E-Commotionにて紹介しています。

カーダー ジェネッサ Jenessa Carder

CXストラテジー本部付 シニアエグゼクティブストラテジープランニングディレクター
電通アイソバーにて、消費者体験(CX)戦略担当バイスプレジデント。美容、CPG、ハイテク、ヘルスケア、フィットネスなど様々な業界の世界中のクライアントに対して、キャンペーン、製品発売、デジタルエクスペリエンス、トランスフォーメーションプロジェクトにおいて10年以上のコンサルティング経験を持つ。

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